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Martin D45(1971) リペアー完了
2017年 12月 05日
今年5月に予約をしたギターのリペアーでしたが、11月になって順番がやってきて
ギターを送ると、約2週間でリペアーを終え戻ってきました。 ネックの状況を変えたかったですが、店主いわく、「リセットの必要はなく、前のリペアーマンが 適正な処置をしている」との事で、ネック状況と弾きやすさの向上は主に、リフレットと ナット・サドルの再製作で調整を行う事にしました。 そもそも、元々1971年のネック幅は狭い方の42.9mmです。これがD45GEや戦前モデルの リバイバル品であれば45mmとなって、手の大きな男性には弾きやすいのです。 それが3mm狭いだけでナットの弦の切込み幅が窮屈になり、特に2弦の1フレット辺りを 押さえた時にどうしてもミュート気味になってしまうのです。 それを、出来る限り広げた特製ナットを作ってもらいました。それでいて、決して弦落ちしない 絶妙の調整です。それと、1フレット以降のフレットの高さを上手く合わせて、軽い力で 弦を押さえられるようにすると、音の一つ一つがより生きてきます。 前のナットと作ってもらった特製オフセットナットの違いです。 弦間が全く違います。 この状態で弦を張ると2mm切っていました。 それでいて、サドルの高さもこれだけ残っています。 12フレットはナット・サドル間のちょうど半分の位置にあるので、サドルを1mm削ると 12フレット上では0.5mm下がる計算です。 それと、ペグも長年の間で動きにくくなっていたところを、分解掃除してもらいました。 これで、ピカピカです。 チューニングには電子メーターを使い、ペグは直接触りません。 ペグに指の油が着くと、色あせが歪になるのです。 サドルの2弦部分の接地を1mm下げているので、オンチにはなりません。 後は、アバロン貝の全体的なリペアーです。 Martinのビンテージのアバロン貝(メキシコアワビ貝)はその装飾の抑えの塗料が どんどん剥がれてきます。それをヒビンテージの風味を損なえずに修繕していきます。 最後に軽くパフ掛けをして仕上がります。 元々を知っているので、かなりきれいにパフ掛かっています。 1日経って、ネック具合を見てみると、12フレット上での弦高は2.1mmです、 おそらく、ネックを触っていないので、この程度で落ち着くと思われます。 そして弾いてみると、軽い力でしっかりと全部の弦を押さえられます。 簡単なようで、これが一番難しいセッティングだと思います。 ちなみに、私の送った時のダンボールが薄かったので、専用のダンボールで 送ってくれました。「高級ギター取り扱い厳重注意」と印刷されています。 今後、この2重の分厚いダンボールで送れるので安心です。 リフレットをして、同い年の1971年生まれのギターを今後も大事にしていこうと思います。
by eos1d3
| 2017-12-05 18:45
| 徒然に
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Comments(2)
すてきですね。。。いつ見ても。
うらやましい。。。 ただ、ペグが近年物なのはアレですね。 ぜひ、70年代初期の物を入手され、取り替えてみてください。もったいないです。 71年製ですから、ぎりぎり「PAT.PEND」刻印のGrover 102Gと思います。
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Commented
by
ゼク
at 2017-12-27 15:43
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丸に橘さん、今回のリペアの時に店主に尋ねてみましたが、
分解して油を指せばまだまだ使えるしこっちの方が精度がいいということだったので 壊れるまでこちらを使おうと決めました。そのペグは10万円近いらしく、音と関係 ないのでもったいないですよと言われました。私も同意見です。それよりは弾きやすさと 音に関するブリッジプレート、ナット、サドルを重点的に調整しました。 機会があれば探して交換出来たらいいな~と思っていますが、同じ年代くらいに ビンテージ感があるものがあればいいですが・・・。 |